施設における非常用発電機の燃料入れ替えの方法とは?

施設における非常用発電機の燃料入れ替えの方法とは?

災害などで停電が発生した場合に備えて、非常用発電機を備える施設が増えています。しかし、非常用発電機に備蓄されているA重油や軽油などの燃料については、日常的に使用するものではないため、入れ替えをされず放置されているところも少なくありません。放置された燃料は劣化し、いざという時に発電機を作動できない恐れがあるため、燃料は適切な管理が求められます。

ここでは、施設における非常用発電機の燃料入れ替えの方法について説明します。

非常用発電機の燃料とは

非常用発電機の燃料について、その種類と特徴、さらに燃料タンクの種類と選び方について、以下の項目に分けて説明します。

燃料の種類と特徴

非常用発電機は、動力源によって大きく分けて「ディーゼル式」と「ガスタービン式」の2種類があり、いずれも軽油を使うタイプとA重油を使うタイプがあります。A重油は、重油の中でも軽油の混合割合が高いため、粘度が低く扱いやすいとされているタイプの燃料です。

それぞれの特徴は以下の通りです。

・A重油

メリット:軽油よりも安価で、コスト面で有利です。また、危険物としての指定数量が軽油の2倍あり、その分備蓄量を増やせるので、発電機の運転時間を延ばすことができます。

デメリット:ガソリンスタンドでは販売されておらず、入手しづらい可能性があります。供給業者との取引が必要です。

・軽油

メリット:ガソリンスタンドで手軽に入手できます。

デメリット:コストはA重油より高価です。指定数量がA重油の2分の1程度のため、備蓄できる量も限られます。

施設のキャパシティやコスト面、調達の利便性などを考慮して、適した燃料を選ぶと良いでしょう。

燃料タンクの種類と選び方

燃料タンクの種類には、大きく分けて地下タンク、屋内タンク、屋外タンクの3種類があります。それぞれの特徴は以下の通りです。

・地下タンク(建築物の外部で、地盤面下に設けられたタンク室等)

メリット:貯蔵する危険物の種類や容量に制限がありません。

デメリット:タンクを地下に設置する際の土木工事や、設置後の点検費用など、全体にコストが高くなります。

・屋内タンク(建築物の内部のタンク専用室に設けられたタンク)

メリット:タンク設置時の費用も、点検費用も、地下タンクより安く済みます。

デメリット:貯蔵できる燃料が軽油、灯油、重油等に限られ、容量も20,000リットル以下と決められています。

・屋外タンク(屋外に設置された地上タンク)

メリット:燃料の充填やメンテナンスの際に、設置場所へのアクセスが容易です。設置および保守にかかる費用は比較的低く抑えられます。

デメリット:長時間の日光や極端な気温変化などの気候により、燃料やタンクの耐久性に影響が出る場合があります。

・災害に強いコンボルトタンク

地上タンクの中でも、災害や気候に強い「コンボルトタンク」というものもあります。コンボルト型屋外貯蔵タンクは、鋼製タンクを非金属シートで被覆した二重構造で、さらに外側を15cm以上の鉄筋コンクリートで保護したタンクです。耐火機能や外部からの衝撃に優れているのが特徴です。

コンボルトタンクについてもっと詳しく見る

燃料タンクを選ぶ際は、コスト面と使用用途を考慮して決定する必要があります。

非常用発電機における燃料入れ替えの手順

非常用発電機は、普段は動かすことがありませんが、燃料は使わなくても劣化していきます。こうした劣化燃料を使うと発電機の不作動や故障につながるため、メンテナンス上、燃料の入れ替えはとても重要なポイントです。

一般的な燃料油の備蓄推奨期間は、軽油や灯油で3ヵ月、重油で6か月が目安となっています。法令等による規制はありませんが、燃料タンク点検で状態を把握しつつ、少なくとも6年に1回は燃料を全量交換するようにしましょう。

1.燃料の準備

新しい燃料を準備します。A重油の場合は、事前に供給業者と取引契約を結ぶなどしておくと便利です。

2.非常用発電機の停止

発電機の電源を切り、機械が冷えていることを確認します。

3.旧燃料の排出

旧燃料を排出または吸引して抜き取ります。この際、旧燃料は廃油として業者に処分を依頼します。

4.新燃料の充填

新しい燃料を充填していきます。

5.非常用発電機の起動

燃料がこぼれていないかなど周辺状況を確認し、発電機を再起動します。

燃料入れ替えの注意点

燃料は危険物ですので、入れ替え時には危険物取扱者が立ち会い、周辺に部外者が立ち入らないように制限します。また、給油車が余裕を持って進入して作業できるか、事前に経路やスペースをチェックしておきます。

燃料は適切な時期に入れ替えることが重要ですが、それ以前に、直射日光が当たらない涼しい場所に保管すること、異物の混入がないようしっかり密閉することなど、基本的な管理も怠らないようにしましょう。

また、燃料の入れ替え時期に関わらず、非常用発電機は消防法、電気事業法、建築基準法によって定期点検や報告が義務付けられています。

消防法では6か月ごとの機能点検と1年ごとの総合点検が課せられ、消防機関へ報告しなければなりませんし、電気事業法でも月次・年次の点検が課せられています。

これらの法定点検に加えて、現場の関係者が日頃から目配りをする日常点検も大変重要です。汚れや破損がないかという外観のチェック、消耗品の補充などとともに、燃料の品質チェックも行うようにしましょう。

燃料のメンテナンスには、三和エナジーがご提供する「ロカクリーン®」も有効です。

ロカクリーン®は、燃料タンク内の重油を吸引し、フィルターによって重油をろ過してから、再びタンク内に戻すシステムです。

小型トラックに搭載されているため自由に移動でき、狭いところでも対応が可能です。作業員がタンク内に進入せず、燃料も抜かないため、工期短縮や費用低減につながります。

ろ過作業中でも発電機を作動できるため、万が一作業中に災害による停電が発生しても、すぐに非常用発電機を作動できます。

※「ロカクリーン®」は、三和エナジー株式会社が特許を取得しています(特許庁 特許証 第6941249号)

ロカクリーン®」についての詳しい情報はこちら

まとめ

非常用発電機の燃料入れ替えは、消防法による明確な規定はなく、施設の判断に任されているのが実情です。燃料の入れ替えは大きなコスト負担になることから、つい先送りになりがちですが、燃料の劣化によっていざというときに非常用発電機が作動しないと本末転倒です。少なくとも燃料の品質チェックはこまめに行い、なるべく適切な時期に燃料を入れ替えるようにしてください。

お問い合わせはこちらから

contactお問い合わせ

ビジネスを展開する地域の担当営業が
対応いたします。
お気軽にお問い合わせください。

0120-333-391

受付時間8:00~17:00(日・祝日を除く)