重油タンクの法定点検の点検項目と頻度について解説

重油タンクの法定点検の点検項目と頻度について解説

重油はいったん発火してしまうと発熱量が多く、大きな災害につながりかねません。そのため、重油を扱う施設では消防法に基づく法定点検を定期的に行い、安全に細心の注意を払う必要があります。

この記事では、重油タンクの法定点検の点検項目とその頻度について詳しく説明します。

重油タンクのある危険物施設における法定点検とは

ここでは、重油が分類される「危険物」とはどのようなものか、またそれを扱う「危険物施設」にどのような種類があるか、さらに危険物施設の法定点検の概要について解説します。

「危険物」とは

消防法によって定義されている危険物は、性質や品名によって第1類~第6類にまで区分されていますが、その特性をまとめると、「火災発生の危険性が大きいもの」「火災拡大の危険性が大きいもの」「消火の困難性が高いもの」のいずれか1つ以上にあてはまるものです。重油は、消防法で危険物第4類の第3石油類に指定されています。危険物第4類とは、常温下でも発火の危険がある液体(引火性液体)のことで、重油の他にガソリンや軽油、灯油も含まれます。

「危険物施設」とは

危険物施設とは、指定数量以上の危険物を製造・貯蔵、または取り扱う施設のことを指し、その用途によって「危険物製造所」「危険物貯蔵所」「危険物取扱所」の3つに分けられています。

貯蔵所には屋外・屋内・(地下)タンクなどが含まれます。また、取扱所とは、給油・販売・移送などのために主に使われる施設です。

危険物施設の法定点検

危険物は、火災や流出などを引き起こすと重大な災害につながる可能性があるため、危険物施設の建設に厳しい規制があります。

さらに建設後も、指定数量以上の重油を製造・貯蔵、または取り扱うためのタンクがある施設は、危険物施設として法定点検を受ける必要があります。概要については、消防法によって以下のように定められています。

第12条 製造所、貯蔵所又は取扱所の所有者、管理者又は占有者は、製造所、貯蔵所又は取扱所の位置、構造及び設備が第10条第4項の技術上の基準に適合するよう維持しなければならない。

第14条の3の2 政令で定める製造所、貯蔵所又は取扱所の所有者、管理者又は占有者は、これらの製造所、貯蔵所又は取扱所について、総務省令で定めるところにより、定期に点検し、その点検記録を作成し、これを保存しなければならない。

法定定期点検が義務づけられている危険物施設

以下の条件にあてはまる危険物施設は、消防法により法定定期点検を義務付けられています。

・製造所-指定数量の倍数が10以上及び地下タンクを有するもの

・屋内貯蔵所-指定数量の倍数が150以上

・屋外タンク貯蔵所-指定数量の倍数が200以上

・屋外貯蔵所-指定数量の倍数が100以上

・地下タンク貯蔵所-すべての施設

・移動タンク貯蔵所-すべての施設

・給油取扱所-地下タンクを有するもの

・移送取扱所-すべての施設

・一般取扱所-指定数量の倍数が 10 以上及び地下タンクを有するもの(指定数量の倍数が30以下で、かつ引火点が40℃以上の第4類の危険物のみを容器に詰め替える一般取扱所を除く)

指定数量とは消防法第9条の3で「危険物についてその危険性を勘案して政令で定める数量」と定められている量のことで、重油の場合は2,000Lです。

指定数量の倍数=危険物の貯蔵量÷危険物の指定数量の計算で求められます。

なお、屋内タンク貯蔵所・簡易タンク貯蔵所・販売取扱所は、貯蔵量が多くないため、法定点検は義務付けられていません。

重油タンクに関する法定点検の内容

それでは、重油タンクに関する法定点検について、具体的な内容を見てみましょう。

1. 点検すべき内容

位置、構造および設備が技術上の基準に適合しているか否かについて実施する。

2. 点検を実施することができる者

  • 危険物取扱者
  • 危険物施設保安員
  • 危険物取扱者の立会いを受けた者

3. 点検の実施時期

原則1年に1回以上

4. 点検記録の記載事項

  • 点検を実施した製造所等の名称
  • 点検の方法及び結果
  • 点検年月日
  • 点検を行った危険物取扱者、または危険物施設保安員、または点検に立ち会った危険物取扱者の氏名

5. 点検記録の保存期間

原則3年間

なお、特に地下タンク及び地下埋設配管のある施設では、定期点検の際に「気密漏洩点検」を実施しなければなりません。地下タンクや地下埋設配管が劣化・腐食すると、危険物が流出する可能性があり、大事故につながる恐れがあります。しかし、地下の状況は日常的に目視で発見しづらいため、定期点検の際にガスや液体を使った気密漏洩点検を行うことが求められています。

重油タンクに関する法定点検の頻度

重油タンクは、1年に1回以上の定期点検が義務付けられています。

ただし、地下タンク及び地下埋設配管の気密漏洩点検は条件によっては3年に1回で良い場合(例:設置・交換の完成検査を受けた日から15年を超えないとき)や、点検が免除される場合もあります。

まとめ

重油タンクの法定点検は、危険物施設のトラブルや異常をできるだけ早期に発見し、事故を未然に防ぐために大変重要です。また、定期点検以外にも、日常のこまめな自主点検を併用し、より安全に重油タンクを取り扱うようにしましょう。

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