燃料タンクは、私たちの安全で快適な生活を守るために、あらゆる場所で使われている大変重要な施設です。どのような時でも正常に作動するように、適切なメンテナンスが欠かせません。そんな燃料タンクのメンテナンスで重要なものの１つが、タンクの洗浄です。

この記事では、燃料タンクの洗浄によってどのようなメリットがあるか、また、危険物である燃料のタンク洗浄で気を付けるべきポイントについて説明します。

燃料タンクを洗浄するメリット

燃料タンクを洗浄することによって、コストの低減につながる、安心・安全を守ることができるなど、多くのメリットが期待できます。以下に、燃料タンクの洗浄のメリットを具体的に挙げてご説明します。

スラッジや水分の沈殿（目詰まり）を防げる

燃料タンクを使用していると、徐々にスラッジ（汚泥）が発生し、堆積していきます。こうしたスラッジなどの不純物を誤ってポンプが吸い上げるとフィルターが目詰まりを起こし、ポンプの寿命を縮めてしまう恐れがあります。

また、結露などによって発生した水分は、油より重いため、タンクの底部に沈殿し、タンクの腐食や劣化につながりかねません。燃料タンクの洗浄によって、こうしたスラッジや水分の沈殿が防げるため、設備の正常な作動と耐久性の向上が期待できます。

非常用電源が動作するようにしておける

停電時に稼働する非常用電源は、たとえば、「スプリンクラーや消火栓でいち早く火災を消火する」「病院の医療機器をスムーズに使えるようにする」「高層ビルでエレベーターを作動させる」など、多くの人命に関わる極めて重要な設備です。

燃料タンクをきちんと洗浄することで、いざという時に非常用電源が動作しないといった事態を避けられます。

環境への悪影響を防げる

燃料タンクの底部に溜まったスラッジや水分を放置すると、タンクが腐食・劣化する恐れがあります。タンクの劣化により穴が開いて燃料が漏洩すると、周辺の土壌や地下水、河川を汚染し、甚大な悪影響を及ぼします。一度、このような漏洩事故が起こると、自然環境を原状に回復するのは大変困難で時間もかかります。タンクの洗浄は、こうした事故を未然に防ぐことに役立ちます。

燃料タンク洗浄で気を付けるべきポイント

燃料タンクを洗浄する際には、引火性液体を取り扱うことによる火災や爆発などの事故、またはタンク内部で発生する可能性のある有害なガス、酸欠など、さまざまな危険要因に気を付けなければなりません。燃料タンク洗浄の際の危険要因に対する配慮について、具体的なポイントをご説明します。

作業員の安全を確保する

タンクに点検口がある場合は、作業員が内部を直接清掃する「進入式」という清掃方法が可能です。この方法では、タンクの中身を抜き取ってから作業員がタンク内部に入り、タンク底部のスラッジ等の除去、洗浄機による洗浄、拭きあげなどの作業を行います。作業員の安全を確保するため、酸欠が起こらないように常に新鮮な空気をタンク内に送り、酸素濃度をチェックしながら作業を行います。

十分な知識や資格を持った業者に委託する

燃料タンクの清掃には危険性が伴うため、危険物取扱者（乙4等）・酸素欠乏危険作業主任者などの資格保有者や教育を受けた者が業務にあたる必要があります。業者に委託する際はこうした資格保有者であるかどうかを確認しましょう。

また、一般財団法人全国危険物安全協会では、一定の基準を満たした業者を「地下タンク等定期点検認定事業者」として認定しています。こうした地下タンクの取り扱いに熟知した認定事業者であることも、1つの業者選択の参考になります。

また、資格だけではなく、過去の実績や経験値、評判などもしっかりとしている業者に委託することをおすすめします。

燃料を抜かずに清掃が行える「A重油循環ろ過」

三和エナジーでは、燃料を抜くことなく、A重油のスラッジ化を促す要素を解消した重油のろ過システムを開発しました。燃料に含まれる浮遊物、さらにタンク底に溜まった水やスラッジ・錆も除去します。

この方法であれば、作業員がタンク内に進入することも、タンク内の燃料を抜くことも、必要ありません。作業の安全性が高い上に、工期の短縮や費用の低減にもつながります。また、ろ過作業中に機械を作動させることが可能な点も、大きなメリットです。例えば、非常用発電機の燃料タンクのろ過作業をしている際に地震による停電などの緊急事態が発生しても、すぐに非常用発電機を作動させることができて安心です。

三和エナジーのA重油循環ろ過システムは、車両が入れるスペースさえあれば、全国どこでも対応できますので、これまで燃料タンクの洗浄がしづらかった狭い場所にもおすすめの方法です。

A重油の循環ろ過については、ぜひ三和エナジー株式会社へお問い合わせください。

まとめ

燃料タンクの洗浄にはさまざまなメリットがあります。作業員がタンク内部に入る場合、酸素濃度をチェックしながら作業を行う、資格所有者や認定事業者に依頼するといったポイントを押さえておきましょう。作業の安全性が高く、工期の短縮や費用の低減にもつながる三和エナジーのろ過システムご利用も検討ください。