地下タンクのライニングとは?必要な理由と費用・耐用年数・メンテナンス方法について解説!

地下に埋設された燃料などの貯蔵タンク(以下:地下タンク)には、時間の経過とともに燃料から分離した異質物や空気中の水分と結びついた錆などが堆積することがあります。こうした堆積物はやがてタンクを腐食し、そこからタンクに穴が開くと、燃料が外に漏洩するという事故にもつながりかねません。そのため、地下タンクを安全に使用するには、腐食を防止することが大変重要です。その方法の1つが、ライニングと呼ばれる技術の利用です。
ここでは、地下タンクのライニングについて説明します。
目次
地下タンクのライニングとは
地下タンクの内面に防食性の高いコーティングを施してタンク内の腐食を防ぎ、保護する技術の1つがライニング(または内面ライニング)です。ライニング以外にも、エポキシ系樹脂塗料を使った塗装や、ガラスフレーク樹脂を使ったコーティングなども、タンク内面をコーティングする技術として使われています。
ライニングは塗装よりも厚くタンク内面をコーティングし、強固で耐久性が高いことが特徴です。
タンク内面は、腐食や高圧洗浄機の使用などで、元々の内面塗装が剥離する場合がありますが、ライニングは、剥離した塗装を修復する際にも使われる技術です。
ライニングが必要な理由
現行の消防法では、地下タンクの耐用年数に関する規定がないため、かなり古いタンクでも使い続けることができますが、一方で老朽化して腐食の危険がある地下タンクに対しては、漏洩を防止する措置が義務付けられています。そのため、ライニングは欠かせません。
法令では、腐食のおそれが高い地下タンク(主に設置から30年以上で防食効果の低い外面塗覆装がされた、肉厚4.5mm以下のタンク)に対しては、内面にコーティングを施す「内面ライニング」、タンク内へ腐食と逆向きの電流を流すことで腐食予防をする「電気防食」、漏洩を常時検知できる設備の導入による「常時監視」のいずれかの措置が義務付けられています。
その中でも特に腐食のおそれが高い地下タンク(主に設置から50年以上で防食効果の低い外面塗覆装がされた、肉厚6.0mm以下のタンク)は、「内面ライニング」か「電気防食」が求められています。
ライニングに用いられる素材
ライニングに用いられる素材は主に、繊維強化プラスチック(FRP)です。FRPは、樹脂を繊維によって強化した素材で、軽く、強度・耐久性が高く、加工性に優れているのが特徴です。FRPも、使う繊維によっていくつかの種類があり、ライニングには主に、FRPの中で最も安価なガラス繊維強化プラスチック(GFRP)が使われています。
ライニングの効果
繊維強化プラスチック(GFRP)は酸化しにくく、錆びにくいことから、耐食性に優れています。また、強度が高く、高圧洗浄機の使用にも耐えられるので、後々のメンテナンス性にも優れています。このように、GFRPを使ったライニングは、長期の使用に対して優れた効果を発揮します。
地下タンクのライニングの費用
地下タンクのサイズに応じた内面ライニングの費用は、あくまで参考ですがおおよそ10klタンクで250万円程度、20klタンクで400万円程度です。
老朽化したタンクを入れ替える工事と比べれば、大幅な費用低減となるでしょう。
地下タンクのライニングの耐用年数とメンテナンス
ライニングを行っている地下タンクの耐用年数はどのくらいなのでしょうか。メンテナンスの頻度についても確かめておきましょう。
ライニングの耐用年数
消防庁の通知(コーティング指針平成6年9月 1 日付消防危第 74 号)では、施工経過年数は、「FRPライニングを行っているタンクにあっては20年を超えることがないこと」となっています。
つまり、耐用年数は20年程度との解釈が一般的です。エポキシ系塗装やタールエポキシ系塗装の耐用年数は16年とされとおり、FRPライニングは耐用年数の面でも優れています。
ライニングのメンテナンス頻度と内容
ライニング施工後は、10年以内に開放点検を行い、ライニングに歪み、膨れ、亀裂、損傷、開孔などの異常がないか、タンクの板厚が規定を下回っていなかなどの確認が義務付けられており、以降は5年ごとに同様の検査が必要とされています。検査は目視、機械測定、打診などにより行います。
また、ライニングの有無に関わらず、地下タンクは原則として年1回以上の漏洩検査が義務付けられています。一般的な漏洩検査としては、ガス加圧法や減圧法などによってガスや液体の圧力によって気密漏洩がないか確認する方法がとられています。
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このようにメリットの多いFRPライニングですが、古いタンクの場合まだ施工されていないものも多くあります。また、ライニングをするにしても、人がタンク内に進入して施工する必要があるため、進入口がない場合は新たに設置する必要があるなど手間がかかり、費用の面でも大がかりとなってきます。
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まとめ
地下タンクの漏洩事故の一番の原因はタンクの腐食・劣化によるものです。危険物を扱うため、漏洩は重大事故や環境汚染にもつながります。定期的な検査やメンテナンスでタンクの状態を確認するとともに、腐食予防効果の高いライニングやタンク内洗浄も検討してみてはいかがでしょうか。地下タンクのライニングについては上記を参考にしてみてください。