非常用発電機の燃料は重油?メンテナンス方法や災害時の注意!

非常用発電機をスムーズに稼働させるためには、燃料の確保が欠かせません。非常用発電機の燃料にはどのようなものが使えるか、また、その留意点について説明します。さらに、非常用発電機にとって重要なメンテナンスの方法や、実際の災害時における注意点などについても、合わせて解説します。
目次
非常用発電機の燃料は重油?
まずは、非常用発電機の燃料にはどのようなものが使われ、どう取り扱うかについて説明します。
発電機による燃料の違い
非常用発電機は動力源によって大きく分けて「ディーゼル式」と「ガスタービン式」の2種類があります。いずれでも、軽油を使うタイプとA重油を使うタイプがあります。ただし、燃料の消費量は、ガスタービン式がディーゼル式の約2倍で、大きな違いが見られます。
燃料の取り扱いについて
非常用発電機の燃料は、引火性の高い危険物の扱いになり、その数量によっては設置に大きな規制がかかることがあります。数量を調整するか、またはタンクを地下に設置するとやや緩やかな規制で済みます。
また、劣化した燃料では、いざというときに機械が作動しない恐れもあります。1年に1度の点検で状態を把握しつつ、少なくとも6年に1度は燃料を全量交換するようにしましょう。
災害時の燃料確保の注意点
災害時は、燃料を入手しづらくなる恐れがあります。軽油はガソリンスタンドで購入できますが、大量の燃料をどのように運搬するかという問題がありますし、災害時にガソリンスタンドが混乱しているかもしれません。
一方、A重油はそもそもガソリンスタンドで販売しておらず、すぐには調達できません。
このような場合に備えて、事前に燃料供給会社と契約し、有事の際に燃料を優先的に配送してもらうようにしておくと、便利で安心です。
非常用発電機のメンテナンス方法
非常用発電機のメンテナンス方法について、以下の項目に分けて説明します。
メンテナンスの必要性と頻度
非常用発電機のメンテナンスを怠っていると、いざ必要な時に動かないという最悪の事態を招きかねません。また、メンテナンスをしないことで機械の劣化が進み、修繕などのコストがかさむ、機械の寿命が縮まるなどの経済的なデメリットにもつながる恐れがあります。
非常用発電機のメンテナンスは、大きく分けて「予防保全」と「故障の修理」に分かれます。予防保全は、故障や事故を未然に防ぐために行うもので、法律で定められた定期点検(月次、年次など)や自主的に行う日常点検があります。
点検、清掃方法
非常用発電機の点検方法には、法律で決められた定期点検と、管理者が自主的に行う日常点検があります。
1.定期点検の方法
非常用発電設備の定期点検は、消防法・電気事業法・建築基準法によって定められたものがあります。
・消防法に定められた点検
6か月に1度の機器点検(設置状況や装置の動作、機器の損傷の有無などを確認)、1年に1度の総合点検(設備の一部または全てを作動させ、負荷試験または内部観察、予防保全策を行い、総合的な機能を確認)、6年に1度の負荷試験または内部観察など、事細かに定められています。
・電気事業法に定められた点検
1か月に1度、発電機及び励磁装置の外観に異常があるかどうかの点検と、1年に1度、起動や停止の装置に異常はないか、部品の接続や接地面などに緩みが発生していないかなどの点検を行います。
・建築基準法に定められた点検
非常用照明が正しく点灯するかどうか、発電機とその付帯設備、発電機の起動用蓄電池の状況確認と運転状況発電機の蓄電池、触媒栓の有効期限と液漏れなどの確認などが義務化されており、保守報告書の記載が必要です。
2.日常点検の方法
現場の管理者による目視の日常点検は、設備の不調を早期に発見し、故障や事故を未然に防ぐために有効です。
日常点検で確認したい項目には、
- 外観(設備や装置に破損や漏れ、汚れなどがないか、消耗品の消耗度合い)
- 残量計(燃料などの残量チェック)
- 発電装置(手動で動作確認)
- 電圧や周波数(値が正常か)
などがあります。
3.清掃
発電機の清掃には、エアクリーナーや発電機内部の汚れを落とすなどの簡単なものから、燃料タンクの清掃、エンジンを分解して清掃するオーバーホールなど大掛かりなものまであります。専門的な清掃は、経験と実績が豊富な業者に依頼しましょう。
非常用発電機のメンテナンスでは燃料タンクのメンテナンスも重要です。
三和エナジーでは、燃料メンテナンス機器「ロカクリーン®」をご提供しております。
燃料タンク内の重油を吸引し、フィルターによって重油をろ過してから、再びタンク内に戻すシステムです。ろ過作業中でも発電機を作動できるため、万が一作業中に災害による停電が発生しても、すぐに非常用発電機を作動できます。
また、小型トラックに搭載されているため自由に移動でき、狭いところでも対応が可能です。
作業員がタンク内に進入せず、燃料も抜かないため、工期短縮や費用低減につながります。
※「ロカクリーン®」は、三和エナジー株式会社が特許を取得しています(特許庁 特許証 第6941249号)
故障時の対応方法
非常用発電機に何らかの異常を見つけた際には、直ちに発電機の使用を中止することが重要です。そのまま使い続けると大きな事故につながりかねません。
また、修理については感電などの危険性もあることから、むやみに触れず、すぐに業者に連絡してください。
災害時における非常用発電機の注意点
実際の災害時に非常用発電機を稼働させる際の注意点として、以下の項目に分けて説明します。
設置場所や運転に関する基本ルール
大気汚染に関する自治体の条例等による規制がある場合、軽油などを燃料とするディーゼル式発電機の使用ができない場合があります。また、設置できる場合でも、発電機の位置、構造及び管理の基準は火災予防条例(例)第12条により、「容易に点検することができる位置に設ける」「防振のための措置を講じる」「発電機、燃料タンクその他の機器は、堅固に床、壁、支柱等に固定する」など、さまざまな規定があります。必ずこうした規則に従うようにしてください。
周辺への配慮と事故防止策
非常用発電機は、作動時に騒音や振動、煙などを排出する可能性があるため、周辺環境(住宅地など)に配慮し、低騒音・低振動の機械を選ぶ、防音壁を設ける、稼働時間を調整するなどの配慮が必要です。
また、実際に非常用発電機を稼働した際に起こるトラブルや事故の多くはエンジンに関わるものです。その原因はバッテリーやエンジンオイル、冷却水の性能低下、あるいは配管やフィルター汚れ、また、各種部品の交換など、きちんと普段のメンテナンスをしていれば事前に対処できるものが大半です。メンテナンスは最大の事故防止策であると言えます。
使用前に確認すべき点
災害によって建物内で電気配線が損傷すると、非常用電源によって通電が復旧したことにより、電気火災などの二次災害につながる恐れもあります。非常用電源を使用する前に、損傷した回路があれば切り離すなどの確認が必要です。
まとめ
非常用発電機は、きちんとメンテナンスをしていないと、非常用なのに非常時に動かないといったことも起こり得ます。劣化が進んで寿命も短くなる恐れがありますし、異常があると事故にもつながります。今回紹介したようなメンテナンスを忘れずしっかり行いましょう。
「三和エナジー株式会社」では、石油販売やサービスステーションの展開を行う「宇佐美グループ」の一員として、危険物施設に関する全ての業務のトータルソリューションをご提供しています。
非常用発電設備の燃料メンテナンスについては、こちらからお問い合わせください。